先日図書館で、1冊のムック本を見つけて、読んでみた。
その本は、「週刊朝日MOOK・漢方2010 漢方養生術 漢方入門書の決定版!」(朝日新聞社)。
その本は、「週刊朝日MOOK・漢方2010 漢方養生術 漢方入門書の決定版!」(朝日新聞社)。
で、気付いた。
日本漢方で、なぜ、あんなに柴胡を多用し、補陰剤のレパートリーが少ないか、の原因に。
日本漢方で、なぜ、あんなに柴胡を多用し、補陰剤のレパートリーが少ないか、の原因に。
この本でも他の日本漢方系の本でもそうなんだけど、例えば、陰虚である可能性がある症候に対して、中医学だったら考慮すべき「補陰」があまり考えられていない漢方薬のチョイスが載ってたりする。
この本では、様々な「漢方の専門家」がいろいろなことを書いているのだけれど、たとえば、補腎」の項では、補陽はあっても、補陰の概念は載ってない。
便秘の項では、便秘外来の調査では、冷えを訴える人が9割、なんて書いてあって、ここで以前書いた石原医師同様、便秘の時は温める!と書いてある。つまり、陰虚などによる便秘は考慮されてないってこと。(熱による原因だろうがどんな原因だろうが、ひどく便秘したら、腸の血行不良とかも起こってくるから、当然冷えは感じるんじゃないの???)
以前ここで書いた石原医師と同様、その医師も、その「冷え」が相対的に冷えてるのか真性の冷えなのかは区別せずに、シナモン・ジンジャーティーを勧めてるしっ!!!びっくり。どうなんだこれ。危ないなぁ・・・
この本では、様々な「漢方の専門家」がいろいろなことを書いているのだけれど、たとえば、補腎」の項では、補陽はあっても、補陰の概念は載ってない。
便秘の項では、便秘外来の調査では、冷えを訴える人が9割、なんて書いてあって、ここで以前書いた石原医師同様、便秘の時は温める!と書いてある。つまり、陰虚などによる便秘は考慮されてないってこと。(熱による原因だろうがどんな原因だろうが、ひどく便秘したら、腸の血行不良とかも起こってくるから、当然冷えは感じるんじゃないの???)
以前ここで書いた石原医師と同様、その医師も、その「冷え」が相対的に冷えてるのか真性の冷えなのかは区別せずに、シナモン・ジンジャーティーを勧めてるしっ!!!びっくり。どうなんだこれ。危ないなぁ・・・
・・・と、細かいところを上げていくとキリがないので、この辺で本題に。
この本では日本漢方だけでなく中医学も扱われていて、日本中医薬研究会の会長による項があった。
「ドライインシンドローム対策 それは補陰であり、中医学の得意分野」と題して、「日本の漢方には湿気を取る薬は多くあっても、潤す補陰薬は少ないとよく言われますが、それはもともと日本が高温多湿で、湿気が多い国だからです。」とあり、さらに、現代風の生活によって、補陰薬が必要な人が増えています、という趣旨のことが書いてあった。
「ドライインシンドローム対策 それは補陰であり、中医学の得意分野」と題して、「日本の漢方には湿気を取る薬は多くあっても、潤す補陰薬は少ないとよく言われますが、それはもともと日本が高温多湿で、湿気が多い国だからです。」とあり、さらに、現代風の生活によって、補陰薬が必要な人が増えています、という趣旨のことが書いてあった。
これ読んで、ああ、なるほど、と思ったね。
この記述から私が考えたのは、この文章の内容を納得したからじゃない。全然別。
ああ、日本漢方って、男性によって受け継がれてきた医学だから、補陰剤が少ないんだね、ってこと。
ああ、日本漢方って、男性によって受け継がれてきた医学だから、補陰剤が少ないんだね、ってこと。
だって、女性って、月経・出産があるんだから、ある程度年齢重ねた女性ならほとんど誰でも多かれ少なかれ陰虚なんだもん。
少なくとも女性は、陰虚の人、昔から多かったはずだよ。
陰って、水(津液)ってだけの話じゃない。血と密接に関わるもんでしょ?
まともな外科の技術もなかった昔のほうが、失血などによる陰虚は多かったんじゃないの?
それを、男性医師が、すくいあげて来なかっただけでしょ?
昔は少なかったんじゃなくて、気付かれなかっただけでしょ?
と思ったわけ。
(しかし・・・医療の発達してない昔のこと、本当に陰虚が重度な人はすぐに死んじゃうはずだから、それで「少ない」のか???)
少なくとも女性は、陰虚の人、昔から多かったはずだよ。
陰って、水(津液)ってだけの話じゃない。血と密接に関わるもんでしょ?
まともな外科の技術もなかった昔のほうが、失血などによる陰虚は多かったんじゃないの?
それを、男性医師が、すくいあげて来なかっただけでしょ?
昔は少なかったんじゃなくて、気付かれなかっただけでしょ?
と思ったわけ。
(しかし・・・医療の発達してない昔のこと、本当に陰虚が重度な人はすぐに死んじゃうはずだから、それで「少ない」のか???)
対して、なんで中国で女性に対する補陰剤がたくさんあるかっていうと、あちらの方のほうが、自己主張が激しいから、という気がしてならない。
だって、今だってそうだけど、日本女性は、特に月経などに関わる体調不良に関しては、かなり我慢してしまう。
で、専門家から、「あなたはこうです」といわれれば、納得できなくても、その治療でよくならなくても、素直に(・・・本心からかどうかは知らんが少なくとも表面上は素直に)それで終了してしまう傾向が大きい。
しかも、その苦しみって、男性にはなかなか分かってもらえない。
それ、漢方の専門家でも同じ傾向。不満を言っても、無駄だったのかも、なんてことも思う
だから、女性からの「その薬効きません」なんていうことを聞くことが少ないんじゃないかと。
・・・というか、日本人なら、その薬利きませんという前に、別の専門家を探すかあきらめちゃう傾向がある気がする。当たり障りなくなぁなぁで暮らそうという、島国根性だね。特にコミュニケーションを重視する女性ではその傾向が強いし。
でも、中国の人って、結構言うことは言うから、日本にみたいに一方通行じゃなくて、患者側からの訴えが専門家側により伝わるから、補陰剤もたくさんあるんじゃなかろうか、と思う。
だって、今だってそうだけど、日本女性は、特に月経などに関わる体調不良に関しては、かなり我慢してしまう。
で、専門家から、「あなたはこうです」といわれれば、納得できなくても、その治療でよくならなくても、素直に(・・・本心からかどうかは知らんが少なくとも表面上は素直に)それで終了してしまう傾向が大きい。
しかも、その苦しみって、男性にはなかなか分かってもらえない。
それ、漢方の専門家でも同じ傾向。不満を言っても、無駄だったのかも、なんてことも思う
だから、女性からの「その薬効きません」なんていうことを聞くことが少ないんじゃないかと。
・・・というか、日本人なら、その薬利きませんという前に、別の専門家を探すかあきらめちゃう傾向がある気がする。当たり障りなくなぁなぁで暮らそうという、島国根性だね。特にコミュニケーションを重視する女性ではその傾向が強いし。
でも、中国の人って、結構言うことは言うから、日本にみたいに一方通行じゃなくて、患者側からの訴えが専門家側により伝わるから、補陰剤もたくさんあるんじゃなかろうか、と思う。
で、日本では、湿度が高い分、男性が陰虚を感じることが中国より少ないこともあって、「陰」の概念が浸透しないまま、現在に至る、と。
だから、この本でも、「症状別で診断!漢方薬の選び方」と題する、自分で漢方薬を選ぶチャートでも、陰虚の場合はどうすんの?選択肢無いよ???という感じ。
こういう状態だから、明らかに陰虚火旺の症状が出てる父親に平然と小柴胡湯を出したりする大学病院の漢方外来の医師がいたり、陰虚火旺状態の私に柴胡疏肝散単独を出そうとする日本漢方薬局の薬剤師がいたり、なんていう、陰を消耗する柴胡の乱用状態が生まれることになったんだろうな。
だから、陰虚が重かった私の場合、日本漢方が合わなかった、と。
ああ、なるほどね・・・
ああ、なるほどね・・・