危ない「漢方のお医者さん」との戦いの記録

「専門家」が誰も助けてくれなかったので、独学・自分の体で命をかけて漢方薬の人体実験した記録。書いてあるとおりかなり危ない状況だったので、安易にまねしないでね。

2011年09月

ここんとこ、わきの下や腕の内側、手首の外側なんかが痛い。
どうも、心熱が取れてきて、経穴が瞑眩を起こしてるらしい。
で、熱が取れた分、陰虚・血虚がさらに表に出てきたので、それらに対応する生薬を増量。
なんとなく、うまくコントロールできてきているみたい。

普通の人よりは疲れやすいし、月経中は多分ちょっと前の件の後遺症だと思うけど、右下腹部が引き攣れて痛いけれど、それも、時間がたつにつれて軽くなってきてる。
普通の生活。
おかげで、このブログの更新も忘れちゃってるくらい。

私は多分、その辺の医師・薬剤師よりは、自分の東洋医学的状態に関して、よく分るし的確に治療できてると思う。
でも、専門家じゃない。
これは確か。
だって、資格ないし臨床に出てないもの。(資格あったって臨床経験がなきゃ専門家じゃない。絶対。)

現在の医療体制に不備があるってのは、確か。
特に漢方薬に関しては、非常に不条理な状況で、医師・薬剤師だからと言うだけでは、信頼出来ない。
でも、だからといって、素人考えで医療を全否定するってのも、わけわからんままに適当に漢方薬を処方する医師・薬剤師がやってることと同じくらい、愚かなことだと思う。


先日、このブログに書き込まれてたコメントで、私の動悸に対して、
「動悸は真珠層服用で治療してください。 動悸が心臓内で大型の血栓をつくると言われています」
なんてコメントがあって、
「ちょっとまて~!何根拠のないあほなことを言ってるの~!?私の動悸がそれだけで治るわけないじゃない~!」
と驚いた。(実際私はそんな高価・レアなモノつかわなくったって、今はもう、動悸はほとんどないし)
そう書き込んだ人のブログをのぞいてみたら、血栓とかDNAとかの言葉を使って、医学の勉強をしてないんだろうな、ということが分かる文脈で無理に効果を解説しようとしてる。
さらに、それに応えたのだろう、ブログ主の経験からいろいろな生薬(?)を多くの人に薦めた結果の、「私はこんな症状があります。だから、ここで薦められている○○を使ってみます!」というような書き込みが結構あった。

これは、怖いと思った。
多分、そうして使ってみた人の多くには、効果がないと思う。
なぜなら、きちんとした西洋医学的根拠に基づいた治療もしくは弁証に基づいた施治をしてないから。
そこで薦められてる生薬は、そういう風に適切に使えば、効果があるものだと思う。
でも、かのブログ主が、そういった根拠なしにそれを使ってよくなった、というのは、ほんとうに、たまたま、だと思う。

自分が使ってよくなった、という経験を話したいなら、いくらでも話せばいい。
それは、良いことだと思う。
情報提供して社会に還元できるしね、
この私のブログだって、そういう趣旨の場だもん。
その情報をどう使うかは、読んだ人次第だし。

だけど、資格も持たない人間が生薬を見ず知らずの診察してもいないアカの他人に薦めるのは、それとはわけが違う。
生薬だって、合わない場合は体に悪影響を及ぼすものだって、ここで書いてきたように私はいやというほど分かってるから。

昔、受診した薬剤師さんの言葉を思い出す。
「自分が漢方薬を使ってよくなった人の中には、そのうちに漢方の専門家みたいなことするひとがいるけれど、そういうことしちゃ駄目だよ」
と。

それ、今は、すごく分かる。
「漢方薬」じゃなくても、効果があるとうたった時点で、それは、薬とみなされるから、状況は一緒。
でも、理由は、下手すると薬事法違反だから、ってことじゃない。
(改正薬事法なんて、目下私がほんとに腹立ててる法律だし。)


一番の理由は、他人の健康を、命を、脅かすことになるってことだから。
自分が勝手にやるのは、どんな結果になっても自業自得だけどね。

でもこの件に関しては、彼だけを責められない。
医療の不備ってのも、多大な原因だから。

だって、病院へ言って治んないもの、
「これ飲んだらよくなりますよ」
なんていわれたら、試してみたくなっちゃうもんね。
その気持ちも、嫌って言うほど分かるし。
なんか、考え込んでしまう。




最近、アホーな行政のおかげで薬価がさらに高くなることが分かって買いだめに走り、出費が重なって、欲しい本を我慢せざるを得ない状態。

しょうがないので、図書館へ行く。
だけど、巷にあふれてる一般向け日本漢方系の本は、なんか悲しくなってくるので、あまり手が出ない。
中医学系のはここの図書館にはあまりないし、他の図書館から借りて読むにも簡単にはいかない。
本当に読みたいし欲しい、神戸中医学研究会から出ている多くの本は、絶版になって入手できないから、読むなら取り寄せてもらわなきゃならない。
(現在、「中医臨床のための中薬学」が入手できなくなってるのには驚いた。これから中医学勉強しようとする人って、一体どうするんだろう・・・)
でも、ここの図書館、取り寄せの時の費用が全部公費負担ということになっていて、取り寄せあんまりしないでね、なんて釘刺されちゃったので、絶版になった本は、基本的に読めない。


ということで、なんだか、本を読みたいけど読めない状態。
そんな中で、ふと立ち寄った本屋で見つけたのは、「はじめての中医アロマセラピー」(有藤文香著・池田書店・2010)。
ぱらぱらとめくると、ちょっと面白そうなので、金欠にもかかわらず、購入。

これ、人のタイプを五臓で分けて、タイプ別にアロマオイルとマッサージでケアするという趣旨。
エッセンシャルオイルの帰経・性が書いてあるから、面白い。


ただ、マッサージ法の紹介のところでは、中医学的な診断名がついてないから、もし虚実間違えて反対方向へのマッサージが必要な場合があってもこの書き方だとよくわからない。自分で間違えた方向に経絡に沿ってマッサージして、結果痛い目にあった私の経験からすると、ちょっと怖いかな。
(・・・けど、「未病」という段階を目標にしてるからいいのだろうか?? しかし、「未病」って、いったい何? 未だに分からん。西洋医学的診断名がついてなければ、たとえば昔の私のように四逆湯類が必要な状態だったとしても「未病」ということ?)


さて、本題に戻って。
この本を読んで、ちょっと面白くなってきたし、ここんとこ大分調子が良くなってきたので、アロマオイルなんかもちょっと試してもいいかな、と思う。


うちの近辺では、アロマオイルなんて売ってるとこは見当たらないので、とりあえず、100円ショップにアロマオイルがちょっとあったな、と思い出し、うちから1時間程度の場所にあるダイソーに車で行ってみた。
その店舗では、アロマオイルのテスターもあって、本来欲しかったのは、「心を落ち着かせる」という涼性のラベンダーだったのだけれど、私にとってはなんか心地よい香りじゃない。
色々と試してみると、一番しっくり来たのは、私には未知のレモングラスの香りだった。
使ってみると、とても気分が悪かったのがすっとした。
驚いた。

私は、車に弱い。吐き気がして、胸苦しくなり、めまいがする。
これは、苓桂朮甘湯と行気薬なんかでどうにかなるってことは分かってる。
だけど、車に乗るときだけそれをいちいち調合して煎じて・・・ってわけにもいかないので、心や心包に関わる経穴を刺激することで何とかごまかしてるんだけど、長時間乗ってると、段々それでは間に合わなくなってくる。

レモングラスをかいだ時も、ちょうどそんな車酔いの余波が現れてる時だったんだけど、それが、すっと解消された。
しかも、みぞおちのところの経穴、多分鳩尾が、筋肉痛状態に。これ、何か適した薬が効いたときと同じ瞑眩現象。
ということは、レモングラスが車酔いに効いた、ということ。
なので、車に戻って1~2滴布にたらしておいたら、ほとんど車酔いしなかった。
本当に驚いた。
他の人にとってはどうか知らないけれど、現在の私(あくまでも漢方薬服用下で)には、レモングラスの香りが、車酔いの特効薬となることに間違いはないみたい。
家に帰り着いてからも、いつもならぐったりしてるのに、結構元気だった。

レモングラスの中医学的性質を調べてみたけれど、私には見つけることは出来なかった。
でも、多分、涼性で、開胃、疏肝、行気のなんかの性質があるんではなかろうか。
こうやって生薬とかの性質や効果って、見つかっていくのかなぁ、なんて考えると、面白い。
そういうことも踏まえて考えるに、レモングラスは飴なんかも出てるけど、私の場合、口から摂取すると他の薬との兼ね合いが難しくなりそうなので、アロマオイルが一番いい気がする。
うーむ。ダイソーでレモングラスのアロマオイル、買い占めなくちゃ。


間違えちゃいけないのは、状態が重ければ、そんなものよりもきちんとした治療が必要ということ。併用できるんならそれに超したことはないけどね。
これまで、薬膳とかデトックスとかヨガとかイロイロ薦められたことがあるけれど、ほとんどの場合治療との併用じゃなくて、「これをやったらいいよ」と、妄信的にそれだけを薦められた。
でも、それは、間違いだと今では分かる。
責任もって薦めるなら、それを見極めなきゃね、と思う。

昔の体調が悪かった時、ちょっとアロマオイルとか使ってみたことがあるけれど、私の体はびくともしなかった。
でも、今は、こんなに効いてる。

面白いなぁ。



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